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三周目


  12   帰還(新ゼロ)
 
 
風は冷たかったが、華やかな空気がまだ体に優しく残っている気がする。
フランソワーズは、軽く深呼吸した。
ずいぶん、引き留められたけれど、明日もレッスンがあるから、と部屋を出た。
場をしらけさせてしまっただろうか。
そうならないように気をつけたつもりだったけれど……
 
「姉さん、本当にいいヒトはいないの?」
 
半ばからかうように、半ば本気で尋ねた弟の澄んだ目を思い出す。
 
「私の理想は高いの」
「…ったく!これだから、姉さんは…ホント、心配だよ」
「生意気ね」
「真面目に心配してるんだよ…もちろん、結婚する必要なんかないさ…でも、姉さんときたらボーイフレンドの一人もいないみたいに見えるんだよなあ…ねえ、本気でバレエが恋人なのかい?」
 
父さんと母さんのことはもう、オレにまかせていいよ。
姉さんも、幸せになってほしい。
 
さりげなく耳元で囁いた弟。
いつのまに、こんなに大人になっていたんだろうと思う。
私は…変わらないのに。
 
ふと足を止め、明るい窓を振り返った。
これから、弟が愛する人と暮らす部屋。
 
どうか幸せに、と精一杯の思いを込めて祈った。
 
 
 
最後に仲間に会ったのは、去年のメンテナンスのときだった。
研究所にいたのは、ギルモア博士と、イワンと、今は博士の助手をしているジョー。
助手…といっても、数年の間に、彼はかなりの知識と技術を身につけていて、フランソワーズを驚かせた。
メンテナンスも、ほとんどは彼の手でなされたようなものだった。
 
メンテナンスの結果は良好だった。
最後のデータを注意深くチェックしていたジョーが、ほっとしたように表情を緩め、顔を上げた。
 
「よかった…異常はない。そうだな、念のためあと2、3日はここにいてもらいたいけれど…来週になったらいつでも帰れるよ」
 
明日町にでるから、ついでに飛行機の手配をしておこうか?いつがいい?と、気さくに話しかける ジョーの笑顔に、用意していたはずの言葉がしぼんでいく。
 
変わっていない…あなたは。
いつも私が幸せであるようにと祈ってくれる。
どこにいてもかまわない、幸せでいてくれるなら…と。
 
だから、私も幸せであろうとするしかないんだわ。
あなたの…知らない、遠いところで。
それが、あなたの願いならば。
 
でも、私は…
私の願いは。
 
「…どうした?」
「え、ええ…ジョー、少しお手伝いしていきましょうか?来週はアルベルトがくるんでしょう?」
「大丈夫だよ…それに君は」
「ええ、メンテナンスのことはわからないし、何もできないけれど…でも家事ぐらいなら」
「あ、そういう意味じゃないよ!その…君は、早くレッスンに戻った方がいいんじゃないかってこ とで…」
「舞台に立つわけじゃないもの…少しぐらい休んでも構わないわ」
「僕に気をつかうことはないんだよ、フランソワーズ…僕は、ここでこうして暮らしていることが 楽しいんだ。メンテナンスのときはたしかに少し忙しくなるけど…それだって楽しい」
 
大丈夫だから、とジョーは微笑した。
フランソワーズもようやく笑顔を返した。
 
あなたは、本当に変わっていない。
何も求めようとしない。
 
だから…私の願いも叶うことがない。
 
フランソワーズは予定どおり、翌週パリに発った。
ジョーに見送られ、飛び立った飛行機の中で、そっと胸に手を当てる。
ブラウスの下の細い鎖と、その先にある、小さな堅い金属の感触を指で探り、確かめた。
 
 
 
「003は、召集しない」
 
009の静かな、しかし厳しい声に仲間たちは黙り込んだ。
 
「彼女の能力には及ばないけれど、新しい小型レーダーを開発した。当座不自由することはないはずだ」
「そういう言い方はないだろう、009…彼女とレーダーを比べようっていうのか?」
「そうじゃない…ただ」
「…まあ、な」
 
004がゆっくり顔を上げた。
 
「オマエの気持ちもわからなくはない、009…だが、とにかく003抜きに戦うことは…」
「たしかに、不可能だ。それは僕もわかっている。でも…今度の事件は、それほど大きいものでは ないと思う。彼女の力が必要になったときは、呼びに行くつもりだ」
「それ…中途半端なことアルねえ…009、003はそんなやり方、望んでいないと思うアルよ」
「そうさ、彼女だって、俺達の仲間だ…いや…『家族』だろう?」
「…ジェット?」
「忘れたのか、ジョー…あのときの、彼女の言葉を」
 
…忘れるはずはない。
 
009はぎゅっと唇を結んだ。
 
だから、僕はこれまで生きてこられた。これからも戦っていける。
でも…だからこそ。
 
「呼ばなければ、むしろ彼女は危険な目にあうんじゃないのかい?」
「008?」
「敵が彼女を狙う可能性は…ないのか?」
 
009は首を振った。
 
「ほとんどないと思う。もしあったとしても…彼らは彼女を人質として利用しようとするだろう。 そうなったら、必ず助け出す」
「必ず…か?」
「ここに呼び寄せて一緒に戦ったとしても、完全に彼女を守りきれる保証なんかない。同じことだ 」
 
再び沈黙が落ちる。
009はぐるっと仲間たちを見回し、立ち上がった。
 
「それじゃ…明日、出発しよう」
 
 
 
事は、予想していたより大きかった。
敵はかつてのNBGとまではいかないまでも、その核となりうる程度の組織ではあることが、次第にわかってきた。
003を呼び出すことを最後まで躊躇していた009も、彼女が必要である、と認めざるを得なかった。
 
「まだ、眠っていなかったのか、009…そろそろフランスだぜ」
「…004」
「緊張して眠れないか?」
「…まさか」
 
009は苦笑し、手の中に何かを隠すようなそぶりを見せた。
首をかしげる004に気づき、009は隠しかけた掌をそっと彼の前で広げた。
 
「…覚えているかい、アルベルト?」
「これ…は…!」
「ガンダールさんの…数珠から一つもらった」
「……」
「あの人との約束を…また果たせなかった。僕たちは」
 
つらそうにうつむく009の生真面目な表情に、004は思わず微笑した。
 
「そう簡単にはいかないさ」
「そうだね。でも…少なくとも、あのとき僕は…あれを最後の戦いにしたいと…できると思っていた」
「……」
「ガンダールさんも、人間に作られたんだ…人間は、悪を作り出すだけじゃない。だったら」
「彼は、ただ作られたわけじゃなかっただろう?あの三つ子の影として生まれた。善が生まれれば 、そこには同時に悪も生まれる」
「アルベルト」
「俺達の戦いは、終わることがない」
「……」
 
黙ったまま掌で数珠玉をもてあそんでいる009に、004は思い出したように言った。
 
「ずいぶん、久しぶりだな」
「…003…かい?」
「ああ。オマエはメンテナンスのときに会ったんだろう?元気だったか?」
「そうだね。もうすぐ弟が結婚するんだ…って言っていた」
「……」
「僕は」
「…009」
 
遮ろうとした004を、009は挑むように見返した。
 
「僕は、今まで何をしていたんだろう?結局、ガンダールさんの願いにも応えられず、彼女をまた家族から引き離して…!」
「彼女の家族は…俺たちじゃないか」
「アルベルト…?」
「あのとき、彼女はそう言った」
「あれは…あのときは!」
「そうだな。あのとき…俺たちは、生きて帰れるとは思っていなかった…誰一人。彼女も、俺たちと死ぬことを選んだ」
「そんな選択は、二度とさせない」
 
そう決めるのは、おまえではないだろう。
 
言いかけた言葉を004はのみこんだ。
厳しい光を放って遠くを見つめ始めた茶色の目は、あくまで生真面目だった。
 
 
 
尾行されている。
 
足早に歩きながら、フランソワーズはそう思った。
久しぶりに耳のスイッチを入れると、微かな機械音をキャッチすることができた。
ロボットか、サイボーグか。
はっきりとはわからなかったが、少なくとも「フツウの」機械音ではない。
もちろん、仲間でもなかった。
 
音はどこまでもついてくる。
つかず、はなれず。
 
私の正体を知っている相手。
少なくとも、そう思っていた方が間違いなさそうね。
 
心でつぶやき、フランソワーズは、相手の目的を確かめるため、わざと人目の少ない道を選んだ。
もし、襲うつもりなら、このチャンスをとらえるだろうし。
もし、自分を泳がせてなんらかの情報をつかむつもりでいるのなら……
 
ふと、ジョーの笑顔が脳裏に浮かんだ。
 
あの人は、知っていたのかしら。
何かが…また、起きようとしているのなら、そのことを。
…あの人は。
 
「…いけない!」
 
フランソワーズは、ハッと顔を上げた。
前の小道から子供が飛び出してくる。
 
「来てはだめ!」
 
叫びながら、体当たりするように子供を抱きしめ、地面に転がった。
同時に、かすめたレーザーが髪を焼いた。
 
サイボーグだわ!
 
初めてはっきりと相手の姿を確かめ、フランソワーズは唇を噛んだ。
NBGの戦闘員と同じタイプの量産型サイボーグだった。
 
相手は一人しかいない。
スーパーガンがあれば、どうにかできるかもしれないが、今はナイフひとつ持っていない。それに 、この子供を……
 
「坊や、いいこだからお姉さんの言うことをよくきいて。起きたら、すぐあっちへ走るのよ。絶対に立ち止まったり、振り向いたりしてはだめ……いい?」
 
おびえきった表情でうなずく子供に素早くキスをすると、フランソワーズはすっと立ち上がり、振り返った。
 
「行きなさい!」
 
駆けだした子供の背をかばうように立ちふさがり、フランソワーズは続けざまに放たれたレーザーを肩で受けた。
 
「あなたは私に用があるのでしょう?!」
 
叫びながら、相手に突進する。
武器をもたない、ほとんど生身の少女ではあっても、彼女は003だった。
相手が戦闘に不慣れなことを悟るや、素早く銃をたたき落とし、みぞおちに深く肘を打ち込み、沈めた。
…しかし。
 
子供の足音が遠ざかるのを確かめ、フランソワーズは静かに顔を上げた。
もう一人、いる。
 
 
 
「さすが、003…見事なものだ」
 
肩の傷から、血がとめどなく流れ始めていた。
透視するまでもなく、近づいてくる男が高性能のサイボーグであることを、その駆動音が彼女に告げていた。
 
「そんなに怖い顔をしなくてもいい。オマエにこれ以上の危害を加えることはしない。おとなしく 、われわれに協力してくれるなら…な」
「……」
 
フランソワーズはぎゅっと胸元を握りしめた。
 
私を003と知る、高性能のサイボーグ。
それを作り出す技術力を持つ、組織。
つまり…それは。
 
いつか、こんな日が来るということは、わかっていた。
ただ…そのときは。
そのときは、私は…あなたたちとともに。
いいえ、あなたと…ともに。
 
ジョー、あなたは…知っていたの?
知って…いたのね。
それなら…
 
「003…オマエには教えてほしいことが山ほどある。無駄な抵抗はやめろ。オマエ一人に、何が できる?」
 
私一人でも、できること。
あなたたちの仲間として…003として、できること。
ひとつだけ、あるわ。
 
私は、この人の手に落ちたりしない。
私は、003だもの。
あなたが…どう思っていようとも。
 
…009!
 
フランソワーズは、ぐっと歯を食いしばり、ブラウスの上から小さなペンダントを指で確かめると 、その細い鎖を思い切り引きちぎった。
 
 
 
「…っ!」
「003かっ?!」
 
弾かれたように004が振り返るのと同時に、009はスイッチを噛み、姿を消した。
 
「…チクショウ!」
 
間違いなく003だった。
彼女に、何かが起きた。
少なくとも、ここから通信が届く距離のところで。
 
「一足…遅かったのか?」
 
歯ぎしりする思いで素早くあたりを見回した004は、子供の泣き声に眉を上げた。
声の方に向かって、闇雲に駆け出す。
 
「おい、どうした、坊主?…何か怖いことでも…」
「お、おねえちゃん…おねえちゃんが……!」
 
両肩を揺すぶり、問いただしても、子供の言葉はほとんど意味をなさず、指さす方角もふらふらと おぼつかない。
思わず舌打ちしたとき、鈍い爆発音が耳に飛び込んだ。
続いて流れてくる硝煙の気配。
004はほとんど反射的に身を翻した。
 
「009…!」
 
やがて、004は息をのみ、立ち止まった。
サイボーグの残骸らしい機械類が散らばり、くすぶる中、009が膝を折っている。
その腕に、目を閉じた003を抱きしめて。
 
「大丈夫か、009…!003は?」
「肩を撃たれたようだ、たぶん大丈夫……気を失っているだけだよ」
 
それきり009は口をつぐんだ。
しかし、穏やかな言葉とは裏腹な、蒼白ともいえる彼の顔色に、004は眉を寄せた。
 
「動かせるか?」
「ああ。でも、彼女の部屋はもう危険かもしれない」
「…そうだな。宿に連れて行くしかない。とにかく、早く手当してやれ。俺は念のためこの辺を回 ってこよう…大丈夫だとは思うが、万一、彼女の家族に何かあったら…」
「うん…そうしてくれると安心だ。ありがとう、004」
 
立てるのか?という問いを、004はあやうくのみこみ、009の肩を軽くたたいた。
大きく深呼吸を繰り返し、009はゆっくり立ち上がった。
 
 
 
目を開けると、白い見慣れない天井が映った。
思わず飛び起き、声を上げかけた003を、009は軽く押さえた。
 
「大丈夫……僕だよ、フランソワーズ」
「……」
 
大きく目を見開いている003に、009は苦笑した。
 
「わからなかったかい……?」
「…ジョー」
「傷…痛む?応急処置しかできなかったから」
「…どう……して?」
「遅れて、すまなかった。迎えにきたんだ」
 
ぼんやり009を見つめていた003は、彼の手の中にあるものに気づき、息をのんだ。
009は鎖のちぎれたペンダントのヘッド部分を、彼女に見せるように指でつまみ上げ、そのまま はさみつぶした。
 
「……」
「やっぱり…君だったんだね」
「……」
「まさか、と思ったけど……よりによって、コレの中に隠していたなんて」
 
009の足下に、ペンダントの残骸と混じって、白い粉末が散らばった。
003はぎゅっと毛布を握りしめ、唇を噛んだ。
 
「どうして…どうしてなんだ、フランソワーズ?」
「みんなに迷惑をかけたくなかったの」
「…迷惑?」
「あの人、自白剤を使おうとしたわ」
「だから、その前に自分で命を絶とうと?いや、そうじゃないよ、フランソワーズ…僕が聞きたいのは、そもそもどうして君がコレを持ち出したか、ということだ!」
 
研究所に保管してあった、毒薬のサンプルがなくなっているのに009が気づいたのは、数ヶ月前のことだった。
ギルモアは、たぶん003じゃろう…と力なく言った。
その薬は、改造度の高いサイボーグには効果を現さない。
もちろん、それを用いて生身の他人を殺そうと考える者がいるはずもない。
 
何か考えがあってのことじゃろう、あの子を信じよう、とギルモアは言った。
そうするしかないと、009も思った。
メンテナンスに現れる003はいつも優しく、翳りがない。
…しかし。
 
「あなたは言ったわね…死ぬときは一人だって」
「……」
「私も…そうだと思ったの」
「フランソワーズ」
「本当に飲まなければならない時がくるかどうかは、わからなかったけど…ただ、一人で生きて、 一人で死ぬためには、これが必要になるのかもしれない…って思ったのよ」
「何を、馬鹿な…!一人で、だって?君には家族がいるじゃないか…!」
 
003は弱々しく微笑んだ。
 
「私の家族は……あなたたちよ、ジョー」
 
 
 
003の傷は軽かった。
ギルモアの手当が終わると、彼女は赤い防護服に身を包み、仲間たちの前に現れた。
 
「心配かけて、ごめんなさい…みんな」
「待っていたよ、003」
「やーれやれ、これでやーっと、このトロくさいレーダーと格闘しなくてすむのか…!ったくよ〜」
「何言ってるアルか007!かわいそうに、まだ傷治ってない003を、早速こき使うツモリかね?」
 
003はくすくす笑った。
 
「ホントね…私なんかいなくてもいい、って思ってたくせに」
「まさか…!そう嘯いてやがったのはジョーだけさ……だろ?」
 
007が皮肉たっぷりに向けた視線を、無言の笑顔で受け流すと、009は003に歩み寄り、その右手を取った。
 
「…ジョー?」
「新しいお守りだよ…持っていて」
 
目を丸くした003は、握らされた右手をそっと開いた。
銀の鎖の先に、青い貴石のペンダントヘッドが繊細な光を放っている。
002が口笛を吹いた。
 
「オマエにしちゃ堂々と珍しいことするじゃねえか、ジョー?熱でもあるんじゃねーのか?」
「…そうかもしれないね」
 
003はありがとう、とつぶやき、ペンダントを防護服の中に隠すようにかけた。
そんな彼女に、009はゆっくりうなずきながら、言った。
 
「お帰り…フランソワーズ」
「……」
「待たせてしまって、ごめん。本当に」
 
 
君は、僕たちを…僕を家族だと言ってくれた。
あのとき、僕がどんなにうれしかったか…たぶん、君は知らない。
 
そして、僕も知らない。
君の言葉の重さを。
家族を知らない僕が、それを本当に知ることは、きっとこれからもないだろう。
 
だから僕は間違えた。間違えて…君を追いつめた。
君に思いこませてしまった。
自分は一人ぼっちだと……帰る場所をなくしてしまったと。
 
ごめん、フランソワーズ。
…でも。
 
003はそっと首を振り、009の頬に軽く唇を寄せると、くるっと振り返り、仲間たちに微笑んだ。
 
「ただいま、ジョー…それに、みんな」
「ああ。お帰り」
「お帰り、003…待ってたぜ!」
 
口々に返る言葉に小さくうなずきながら、003は素早く涙を払った。
009は軽く彼女の背中を押し、席に座るよう促した。
 
「出発しよう…!」
 
 
でも、フランソワーズ。
間違えても間違えても…僕はきっと君の前に立つ。
そうせずに、いられないから。
 
僕たちはあと何度間違えるのだろうか。
でも、何度間違えても、僕は君を取り返す。
そして、贈り直そう。
何度でも、僕の思いを。
 
お帰り、フランソワーズ。
遅くなってごめん。悲しい思いをさせてごめん。
君の悲しみを、どう償えばいいか、ぼくにはわからない。
…でも。
 
お帰り、フランソワーズ。


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