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拍手避難所2007
2.002
 
「オマエ、今日誕生日なんだってな、おめでとう!」
「ありがとう、ジェット…誰に聞いたんだい?」
「誰ってことはないな…どうも、ぼーっとしてたのは俺だけだったらしい」
「そう…なのか?」
「ああ。間抜けな話さ。俺だけカードもプレゼントも間にあわねえ。悪いが、あとで送るからよ」
「いいよ、そんな」
「遠慮するなって…何か欲しいモンあるか?」
「だから…いいってば」
「ちゃんと言わねーと、俺の趣味で選んじまうぜ?」
「うーん。いや、それは困るかもなあ…僕んところは電気事情があまりよくないし」
「電気事情?なんだそれ?」
「あれ?そういうことじゃないのかい?」
「そういうことって…」
「い、いや…その」
「…そっか。そうかよ。ちっ、俺がいつもそーゆーことしか考えてねえような言い方しやがって…!」
「いやぁ…はは、ごめんごめん…冗談だよ」
「…ったく。ま、事実だからしょうがねーが。だが…うーん、電気事情か…」
「いや、ありがとう、ジェット。君の気持ちは嬉しいよ。そうだな、ホントに君の趣味で選んでくれていい、本とかさ」
「本…?おい、ケンカ売ってやがるのか、秀才さんよ?」
「え…いや、本っていうのは、つまり…ビデオじゃなくて…」
「本なんて柄じゃねえんだよ、俺様は…ったく、しょうがねーな、電源が使えないなら手動のにしてやるよ!」
「…手動?」
「ああ。ま、ココで渡すのも何だから、そっちに送っとくぜ。楽しみにしといてくれ」
「う、うん。あ…ありがとう」
「うーん、しかし手動かあ…結構梱包が面倒かもな」
「…ジェット」
「なんだ?」
「その…君、つまり何をくれるつもりでいるんだい?」
「……」
「……」
「オマエ、デリカシーのないヤツだな!…いくら俺でも言えるかよ、こんなところで真っ昼間っからそんなこと!」
「う。ご…ごめん」
「ったく…!」
「…で。ホントに手動…なのかい?」
「ああ」
「そんなモノ…あるんだ」
「ああ。俺もたまに使うけどな、結構具合いいんだぜ」
「…そう、かぁ…やっぱりスゴイんだな……アメリカって」
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