「なんたって、年に一度の誕生パーティよ!腕が鳴るアルねぇ!」
「あ、ありがとう、大人…」
「で、どんなメニューがいいね?やっぱりシーフードか?」
「いや…別に、こだわらないよ」
「008はいつでも好きなときに新鮮な海の幸ゲットできるアルからね、舌が肥えてるね」
「そんなことはないさ…あんまり気を遣われると困るな」
「やっぱり海鮮料理は食材の良さがモノを言うアルのよ…」
「だから、別に、僕は、そんな…」
「少しはワイの腕でもカバーできるアルけど、ごまかしきるのは無理ね…」
「あの…張大人?」
「……」
「…大人?」
「おいしい魚に慣れてる008に満足してもらう、できるやろか…」
「……」
「…はあ…」
「ええと。僕ってさ。あんまり悟りがいい方じゃないんだけど…」
「……」
「つまり、採りにいけ…ってことなのかな?」
「……」
「たとえば、何を?」
「今、旬なのは…うーん、花咲ガニ…アルかねえ」
「なんだそれ?」
「北の海で採れるアル。貴重でおいし〜いカニよ」
「それを採るのって、もしかして…いや、もしかしなくても、密漁だよな?」
「密漁…駄目アルか?」
「当然だ!」
「そうね、008の立場考えたら、密漁、絶対駄目アルねぇ」
「立場とかって問題じゃない!いいかい、大人、密漁というのは…」
「わかってる、わかってるアル…いけないね、許されないコトね。違法コピーと同じアル」
「違うよっ!」
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