なんとなく第8話
少女たちのファンタリオン
そして。
男をはさんで女がふたり(しみじみ)
覚悟ができていたのかどーか…ってか、状況把握自体ができているのかどーかすらアヤしい男を置き去りにして、女たちはやる気満々なのだった!(踊)
それがファンタリオン星の修羅場!
いや、もしかすると、たいていの修羅場は男なんていてもいなくてもできちゃうのかもしれないのだけど(しみじみじみ)
それはともかく。
さあいけお嬢さんっ!
なんだかわからないけど、「サイボーグ009」においては空前絶後、おそらくもう二度とはない(涙)女のいくさ場であることだけは間違いないのだった!
わくわくわくわくわく。
お嬢さんは、やっぱり女の子♪
この不条理少女空間に、まったく怯むことがない。
むしろ堂々とリードしていくのだった。
まず、タマラさまの存在に気づいたときの絶妙な表情!
ふと何かを感じたように…気圧されたように止まる足。
そして、微かによぎる憂い。
何か…って何?
と考えると、たしかに何か、は、あったようななかったような(悩)
タマラさまは子作りを島村に提案したし、二人は抱き合ってたし、島村もそれなりに気持ちよさそうだった…わけだけど(しみじみ踏み)
しかし、この瞬間。
正確に言えば、お嬢さんが「何かを感じた」表情になった瞬間、島村の運命は決まった。
「何か」は、あったのだ!
だって、お嬢さんがソレを感じてるんだもん!(踊)
島村のかなりどーでもいい失礼なタマラさま紹介(嘆)を、お嬢さんはもぉ聞いちゃいない。
島村が彼女をどう紹介しようと関係ない!
とにかくお嬢さんは悲しみを胸に秘め、無言で微笑み、しとやかに会釈するのだ!
しかも。
島村が口を切るとまたはっと顔を上げ注目し…そして。
島村が結局タマラさまの誘いをお断りしている(笑)にも関わらず、お嬢さんはうつむいてしまった。
っつーことわ。
島村の「お断り」にはあまり意味がない、ということなのだった!
はっきり断っているのに(笑)それではお嬢さんを納得させることはできない、とすると……
どうする島村!(わくわく)
もちろん、島村にはなすすべがない(涙)
#とりあえずそのまま、まな板にのってろ島村(しみじみじみ)
ここがお嬢さんにとって悲しむべきシーンなのかどうか…島村にわからなくても(笑)お嬢さんにはわかっている。
全てを決めるのは、お嬢さんなのだった!
このシーンが、いかに少女空間であるか…というのは、この後、お嬢さんがダガス軍団の襲来に気づく場面からも伺える。
お嬢さんは、これもまたいきなり、はっと空を仰ぎ、敵襲を告げる。
ここで、いくつかのノベライズでは、お嬢さんが敵襲に気づくのに「遅れた」と言及しているのだった。お嬢さん自身、そのことで自責の念にかられたりする場面もある。
が、映画ではそういう描写はない。
一応島村が「しまった!」と言っているので、遅かったのかなーという気もしないでもないけれど、たぶん、このセリフにはあまり意味がないっつーか、東映映画の主人公だからこう言ってみたんじゃないかという感じが(悩)<?
なぜ「遅れた」と説明を加えたくなってしまうのか、というと、もちろん、お嬢さんの気づき方が、「サイボーグ009」の003としてはちょっと不自然だからだ。
003であるお嬢さんが敵襲に気づくのとほとんど同時に、島村たち他のメンバーも気づいちゃっている…のが既に不自然なのだけど、それについては、ダガス軍団が非常識なスピードでやってきた、と考えれば一応説明はつくし、それなりに説得力もあると思う。
本当に不自然なのは、そっちではない。
もし、お嬢さんが003としての能力で敵襲に気づいた…のなら、お嬢さんの眼と耳のスイッチは既に「入っていた」はず。
…ということは。
お嬢さんは、島村とタマラさまのあの会話を聞いていたはずなのだった!
が、それにしては、お嬢さんの表情がおかしい。
お嬢さんは、はじめ、あっけらかんと島村に近づいてきて、タマラさまを見て…そこで初めて「何か」を感じ、うつむいてしまった。
これは、島村とタマラさまのあの会話を既に見聞きしていたのでは、ちょっとあり得ない態度だと思う。
もちろん、見聞きした上での演技だったのだと考えると、もぉぞくぞくするほど面白いのですがっ!<やめれ(涙)
とにかく、島村とタマラさまの会話を聞いていないのなら、眼と耳のスイッチは入っていなかった…と考えるのが順当だと思う。
では、スイッチが入っていなかったのに、どうして敵襲を感じたのか?
…………。
実は、この「003のスイッチ」について真面目に考えると、原作その他においても「反則」になる場合がよくある。だから、これ自体にそれほど大きな意味はないのだろう。
私が重視したいのは、この場面では、
知覚サイボーグ003の在り方よりも、「フランソワーズの恋」の方が圧倒的に大切!
とされているということなのだった。
003の能力は、マトモに考えると、よくわからない所がものすごくたくさんある。
だから「まあいいよそんなことよりこっちの方が大切だしー」という場面では、あっさりと適当に扱われてしまう。
つまり、この場面では、
003が敵襲に気づくこと
よりも、
フランソワーズがタマラさまと島村の関係に気づくこと
の方が、圧倒的に重い意味をもち、より丁寧に描写されるべき事柄だと考えられ、そのように作られているのだった。
これはスゴい。
スゴいので、ノベライズの作者は困った…のかもしれない。
アニメではさらーっと流せても、文章ではそれが難しい場合がある。
お嬢さんがタマラさまを見て動揺したために、眼と耳の機能が一時的に削がれてしまった、みたいな説明をつけていたりもする。
本当なら、こんなややこしいことを考える必要はない。
お嬢さんの目と耳のスイッチは入っていた、ということでいい。
だって、有事なんだし。
入っていない方が不自然だろう。
が、お嬢さんは、話の進行上、島村とタマラさまとの関係にあらかじめ気づいていてはいけないのだった!
もちろん、恋愛心理描写としては、気づかせておいた方がオモシロイ。
でも、ここでお嬢さんが二人に気づいてしまったら(悩)
お嬢さんは、とりあえずその場を静かに去るだろう。島村に気づかれないよーに♪後ろ姿ぐらい見られちゃうかもしれないけど!
そして、お嬢さんを傷つけた島村はどーにかフォローをしなければならない。
そうしないと、話が先に進まない。
しかも、それは島村がお嬢さんを傷つけたことに、気づいてから…の話で。
そうでなければ、気づかない島村をめぐって、話はもっと進まなくなる。
傷つくけれど、島村を責めないお嬢さん。
お嬢さんが傷ついていることに気づいているのかいないのかわからないけど、気づいたらやっぱりフォローしたいはずの島村。
はらはらする周囲。
必死なタマラさま。
そんなことはやっていられない。
時間が足りない。
だから、お嬢さんは島村とタマラさまの会話に気づいていてはいけない。
もちろん、全然何も気づかないと、それはそれで話が先に進まないから、島村の後ろから思いがけず現れた初対面の美女に何かを感じる、という程度の描写は必須なのだった。
更に、島村はお嬢さんを傷つけた、と完全に悟ってはならない。
悟れば、フォローをしないわけにはいかないからだ。
そのための時間も、おそらく映画には残されていない。
かなり不自然だけど、それらをすべて丸め込んで、とにかく男1女2のシーンはどーにかして無理矢理構築された。
そういうことなのだと想う。
だから、少女たちはここで不満を抱くべきなのだ!
こんな描写、極めて不十分ではないか。
しかし、この辺りは島村の逆襲なのかもしれない。
あのさー。
この映画って、「サイボーグ009」なわけよー。
もうこんなもんでいいでしょ?
時間ないし、そろそろ本筋に戻しちゃうよ?
…という感じ?(しみじみ)
少女たちはおそらく叫ぶ。
何が本筋よ!
こっちの方が本筋でしょう!
…うーん。(困)別にお前が困らなくても(しみじみじみ)
そんな風に始まったファンタリオン星襲撃。
島村たちはなすすべもなく逃げまどう(涙)
もーちょっとどーにかしたい所ではあるけれど、そのためにはたぶん作戦とか何かが必要で。
もちろん、それにも尺がいるのだ!
少女たちは辛くも勝利した。
ファンタリオン星といえば、三角関係。
星壊滅というとてつもない悲劇が同時に展開しているのに、それよりも三角関係♪
もっとも「サイボーグ009」には、原作からそういう気配はあった。
ヨミにだって、微妙にその気配がある。
地下帝国の最期…そのカタストロフィの在り方として私たちの印象に残るのは、やっぱりヘレンたち五人姉妹の死なのだから。
が、ヨミ篇はそこに至るまで、やはり戦闘描写とその展開とが本流となっている。
工夫を凝らされているのも、描写が丁寧なのも、そうした方面だ。
ファンタリオン星ではそうではなかった。
少女たちの力がなければ、ファンタリオン星で009たちは、ダガス軍団の逆襲を予想し、タマラさまたちと力を合わせて迎撃する体勢を整え、もしかしたら多勢に無勢をひっくり返すような「作戦」を敢行したのかもしれない。そのために尺は使われただろうと思う。
タマラさまはどうせというかなんというか島村に恋をすることになっただろう。
島村を庇って死んじゃったりしたのかもしれないし、生き残って、島村への想いを胸にこの星を守ります、みたいなことになったのかもしれないし。
そして、たぶん、そっちの方が「サイボーグ009」としては正しかった…というか、面白かったかも(汗)
しかし!
しかし、私は3至上主義者♪
そんなことになってしまったら、またお嬢さんは蚊帳の外ではないですか!!!!
せっかくの紅一点なのに!
また…また、お嬢さんは、ヒソカに想いを寄せる島村が、美少女と寄り添う姿を目の当たりにしつつ、索敵なんかを真面目にやらなくちゃいけないのだ!
004みたいにマシンガンでもぶっぱなすことができればまだ気も晴れるかもしれないのに…え(汗)
ひたすら見る!聞く!
もしかしたらもしかしなくても島村と美少女が、いたわり合って戦っている様子をじーっと見ながら「その扉の向こうよ!」なんて遠くから脳波通信機で教えてあげたりしなくちゃいけないのだ!
だったらもー面倒だから、島村なんか放っておいて、ジェッたんとかアルベルトさまとかピュンマさま♪とかと、別働隊の中で心を通わせていってくださればいいのに…
ついでにいうなら、別に、恋愛でなくてもいいのだ。
ジェロさんや張大人やブリテンさんを相手に、クラリスさまやナウシカさまのような可憐でけなげな気高さを発揮してくださったっていい。
が!
島村が主人公でお嬢さんが紅一点である枠が強固すぎるので、お嬢さんは島村以外の男性キャラクターと深く関わることができないのだ!
やってられるか!!!(怒)
と、お嬢さんは言わないので、私が言うのだった!(しみじみ)
ファンタリオン星はお嬢さんのために作られた星だった。
そして、ファンタリオン星がお嬢さんの星だったからこそ、さかのぼってあの浜辺シーンもあったのだ。
タマラさまも、島村のためのゲストヒロイン…のように見えちゃうけど、実は違う。
彼女は、お嬢さんのためのヒロインだ。
というのは。
島村の腕の中で息を引き取るタマラさま。
タマラさまはこう言った。
あなたが、この星に残ってくださらない本当の理由は、わかっていました。
そして、ハッとするお嬢さん!(涙)
…で。
タマラさまにもバレてたみたいだし。
まあさくっと言ってみろ怒らないから(しみじみ)
本当の理由って、なんだったんだ島村?
ここで、思い出してみるのだった。
島村がタマラさまに告げたお断りの理由は、僕たちには使命があるから、この星の復興のお手伝いはできません…だった。
それが、なんと嘘だったのだ!!!(驚)
えー。
ちょっとまって女王さま!
嘘ってどういうこと?
僕、ホントのこと言ったんですけど。
ってことはー。
ホントの理由って何だと思ってらっしゃるんですか?
女王さま、何か勘違いしてません?
女王さま!…女王さまーっ!!!!(汗)
が、タマラさまは昇天されてしまった(しみじみ)
島村には質問も反論も許されない(しみじみじみ)
とはいえ、もちろん、タマラさまの亡骸を腕に、廃墟の中で、そんな質問とか反論とかをしている場合ではないから、島村はひたすら悲しむのだった。
タマラさまの論理に染め上げられた星の上で、お嬢さんとともに。
お嬢さんは、タマラさまと島村の間に自ら入っていくことはできない。
そういう風につくられているキャラクターだと思う。
が、タマラさまは、お嬢さんを自分と島村の間に招き入れてくれたのだ。
テレパス、という能力は、そのためだけに設定されたのではないかと思っちゃうぐらいなのだった。
タマラさまに、島村は許してくれ、という。
が、それは「この星と、君を守ることができなかった」から…で。
それじゃ許してもらえないぞ島村(しみじみ)
そして、ゾアを倒す、と誓う島村。
それじゃ納得してもらえないぞ島村(しみじみじみ)
さすがに、呑み込まれっぱなしにならないところが009の矜恃なのかも(汗)
タマラさまと彼との対話は最後の最後までかみ合わず、完全にすれ違ったまま終わってしまった。
考えてみると、島村は、結局、この孤立無援のファンタリオン星においても、徹頭徹尾「サイボーグ009」の主人公であり続けたのだ。
それはそれで見事だと言えるのかもしれない。やっぱり踏んでおく!
それでも、やっぱりファンタリオン星の島村はちょっと気の毒だ。
そして、なぜ島村が気の毒なことになったのか、というと…実は、ひとえに「フランソワーズの恋」を作品の中に取り込もうとしたからだった、といってよい。
ってことは。
もしかしたら、そうでなくても微妙な立場にいるお嬢さんは、じょーら部の人々から嫌われてしまうかもしれないのだった!(涙)
だって、島村がいまいちフツウじゃなくなっちゃったのは、よーするにお嬢さんのせいなわけで…
ところが。
大人になってみると、超銀においては、よーするにタマラさまが島村を誘惑したという認識である人が多く、お嬢さん可哀相!島村だらしないぞ!という感想が結構あるのだ…ということがわかった。
なんと!
お嬢さんが非難されていない!(踊)
かくして、3至上主義者は、こっそりタマラさまに両手を合わせるのだった(しみじみ)
ありがとうございますタマラさま!(涙)泣くな!
ファンタリオン星における島村の「浮気」疑惑は、お嬢さんとタマラさまが共同で捏造したものだといって過言ではない(涙)
私の島村踏みは、かなり嫉妬からきているので、島村がお嬢さんに触らなければ発動しない(しみじみ)
また、島村のせいでお嬢さんが悲しい思いや苦しい思いをしていなければ、発動しない。
ってことで、ファンタリオン星は私の島村踏みポイントにならないのだった(しみじみ)それはどーでもいいから(しみじみじみ)
微妙に寄り道♪
たとえばファンタリオンーカデッツの戦い
前に、タマラさまの相手がアルベルトさまだったら…とちょっと言及したのだけど。
たぶん、尺のことを考え、なおかつ93にこだわらなければ、ファンタリオン星の戦いとカデッツ要塞星の戦いとは、同時進行で行えばよかったような気がする。
というのは、映画では、どっちもサイボーグたちの人数が余っているのだった(倒)
まず、補給のためにファンタリオン星に着陸。
ロダックを倒し、タマラさまを救出。
その後。
タマラさま救出を知ったダガス軍団が押し寄せてくるはず、それをどう迎撃し、ファンタリオン星を脱出するか、というのがひとつの戦いで。
その過程で、サバやらタマラさまやらの助言を得て、カデッツ星に奇襲をかけ、人質を救出し、本拠地を攪乱する、という作戦を立ててしまう。
ここで、サイボーグたちを二手に分ける。
ファンタリオン組と、カデッツ組。
ファンタリオン組の目的は、押し寄せてくるダガス軍団の殲滅と、ファンタリオン星離脱&カデッツ組の回収。
カデッツ組の目的は、人質救出と脱出。できればカデッツ星にダメージを与えておく。
そして、カデッツ星で、二組はランデブーし、一気に攻勢をかけるのだった!
…どうでしょう?(どきどき)誰に聞いているんだ誰に(涙)
この場合、ファンタリオン組は
9・2・5・6・8
…かな?
タマラさまがいるから9は外せないし(踏み)2の飛行能力も必要。
ダガス兵が上陸するとか、ファンタリオン住民の避難…みたいな場面を考えると6・8の特殊能力の見せ場もありそうだし、切り札ノヴァ・ミサイルは5の武器なのだった(しみじみ)
ってことは、カデッツ組は
3・4・7。
少ないようだけど、侵入&攪乱だからこんなモノかなあ…(しみじみ)
ノヴァ・ミサイルは5に限らず扱える、とするなら、ここに5が入ってもよい。白兵戦だし。
それに、うまくいけば必殺のジョーカー、イワン・ウイスキーが加わるのだ!(踊)
死ぬのはタマラさまかアルベルトさま…のどちらかでいいかも。
二人死ぬとちょっとしつこい(悩)
タマラさま死亡…なら、イシュメールがファンタリオン星から飛び立つときに、それを助けて犠牲になる、という感じ(しみじみ)
もちろん、敵は飛び立ったイシュメールがノヴァ・ミサイルで殲滅するか、怒りの島村が司令艦に突入するかして決着!(踊)
アルベルトさま死亡…なら、もちろん自爆。
それによって、カデッツ組の仲間はもちろん、追い詰められつつあったファンタリオン組も、突然敵の指揮系統が乱れた!みたいなチャンスをつかんで一気に逆転勝利!ってことにできるかも。
主人公島村がいないカデッツ組が、ラスボスを倒してしまったらマズイので、どちらのパターンでも、結局ゾアは逃げた…追うぞ!ってことでよいのだと思う(しみじみ)
私はやっぱり3至上主義者なので、3の出番がそこそこありそうなアルベルトさま死亡パターンがいいかも♪そういう判断基準です(しみじみじみ)
でも、主人公島村を前面に押し出すなら、やっぱりタマラさま死亡パターンだろうなあ…(ちっ!)こら(汗)
…閑話休題なのだった!まだ続ける気です(涙)すみませんすみませんすみませんー(涙)
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