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009的国文

古事記1の下(019第11話ネタばれ注意)
019第11話。
 
…って、とってもコワイ話なのかもしれない(涙)
 
しつこいですが。
019第11話において、ジョーくんはサホビコか、天皇か。
 
完璧、天皇である。(断言)
しかも、天皇よりヒドイ負け方。
 
しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく。
 
とはいえ、ジョーくん、よくがんばった!えらいぞ。
垂仁天皇は、サホビメとやることやりつくして、子供まで作った間柄だったし。
なんっつっても、天皇だし。
 
それにひきかえ、フツーの(かどうかは議論の余地があるが)日本人茶髪18歳の分際で、しかもやることなんもやってないキミである。
 
ほんっとーによくがんばったっ!!!(涙)
 
完敗だったけどね〜(笑)
大丈夫、キミはまだこれからのヒトだし♪
やることだって、これからいくらでも…(やめれ)
 
 
ギルモア博士いわく。
「幻影には悪夢と願望がいりまじっている」
そのとーりですっ!!!
 
ジャンと一緒にいる回想のフランソワーズはとにかく美しい&幸せそう…
でも、それはよーするに幻影であって…
一歩間違うと、ジャンはとてつもなくおっかない幻に転じ、彼女を死に追いやろうとする。
 
さらにギルモア博士いわく。
「彼女自身、幻影の中にいたかったのかもしれない…もう少し踊り続けていたかったのかも」
正しいけど、正しくないと思いますです。
 
ギルモア博士は科学者であり、近代のヒトである。
その観点から見たら、とても正しい。
フランソワーズが、幻影の中にいたかった…から、彼女は幻影を見続けていた。ってことだ。
 
だが。
古代文学的見方はちょっと違うと思う。
 
フランソワーズ自身に、幻影と現実を選ぶ力はない。
彼女が劣っている…ってことではなく、ヒトに、そういう力はないのである。
 
彼女の魂は、幻影と現実の双方から引っ張り合いをされてる状態だった…というのが古代文学風の見方である。(ちょっち怪しいかも)
 
てきとーな言い方をすれば、この場合、ジャンとジョーくんの引っ張り合いである。
フランソワーズが、幻影の中にいつづけたのは、ジョーくんの力不足、敗北…が原因。
そう考えるべきだ。
 
サホビメは、主体性のない愚かな女に見えなくもない。
兄にひきずられ、夫にひきずられ、うろうろして、結局兄を滅ぼし、夫を悲しませた…ってことで。
 
でも、それは近代的見方であろう。
そもそも、主体性、という概念が近代のモノである。
 
サホビメは兄に引っ張られ、夫に引っ張られ…どちらからも猛烈に引っ張られた…のである。
それは、とりもなおさず、彼女が引っ張らずにはいられない魅力をもった女性だからだ。
サホビメが兄に従ったのは、神話の兄妹婚を彷彿とさせる。
神に近いほどの優れた男女だから、神のように兄と妹で惹かれ合うのである。
 
そして、現実世界の最高の男性である天皇が、彼女を幻想世界の最高の恋人であるサホビコから奪おうとする。
本来、ヒトに勝ち目のあろうはずないが。
 
夫…天皇はとにかくがんばった。
サホビメを一旦は自分の方に引っ張り込んだのである。
で、ジョーくんは。
 
ジョーくんを責めるのは可愛そうすぎる(涙)。
だって、戦い(?)の時空からして、そもそも彼に勝ち目がないようになってるのだ。
 
クリスマス・イブ。
西欧では、大晦日的雰囲気もある夜だろう。
その、たった一日。
 
「今日の夜には、迎えにこなくちゃいけないんだ」
 
と辛そうに(涙)言ってるジョーくん、お人好しすぎる〜!
彼女が向かう時空が、トクベツな時空…非日常的空間である…ってことを自ら認め、定義してしまっているじゃないかっ!
 
彼女の後ろ姿を見送ったジョーくん、めちゃくちゃ不安だったんじゃないのか???
 
さらに、場所は…
彼女の故郷。
 
幻想…ジャン兄ちゃんと対峙するには、あまりにあまりに不利な条件である。
 
案の定(?)彼女は帰ってこない。
ジョーくん、戦闘態勢で探す。正しい。
 
これは闘いである。
 
ジョーくんは、すっごくカンが鋭い。見事。
教会で踊るフランソワーズに、イキナリ、
 
「003!」
「やめるんだ!!!」
 
怒りの声。
 
普通、まず、おそるおそる「どうしたの?」とか聞くよな〜(笑)
でも、ジョーくんは普通じゃないからいいのだ。
さすが、009〜っ!!
闘うべき時を本能で悟るのである。
 
敵は…フランソワーズを引っ張ってるジャン兄ちゃん(幻想)だっ!!!
 
しかし…しかし、勝てないよ、これは…
無理というものだ、ジョーくん…(涙)
 
サホビメは、天皇を刺すのをかろうじて思いとどまったけど。
フランソワーズはしっかりキミの心臓撃ってましたよね〜(しくしくしく)
ちなみに、ジョーくんは銃撃をよけたんだと思う。戦闘態勢に入ってたし、今回は(笑)加速装置壊れてなかったみたいだし。
 
で、あの複葉機。
私は…ジャンはジョーくんのコトなど、あうとおぶ眼中…だったって気がしてたりして(汗)
 
いやいやいやいやいや!
 
もちろん、019は近代人のための物語である。
基本はギルモア博士が正しいのだ。
で、ジャンはよーするに、愛する妹をぶらっくごーすとの魔手から救うべく、自分じゃ何もできない(涙)から、ジョーくんにそれを託した…ってことだろう。
 
それで正しい。
 
でも。
 
逆に、近代的にみたとき…「どーしてそぉなっちゃうのだっ???」みたいな、細かいポイントがいっぱいあって…私のヨコシマな眼にはつい…(汗)
 
複葉機(ジャン)は、愛する妹、フランソワーズのトコロへひたすらに飛んだのだ。
普通の人には見えない。
でも、ジョーくんには見えた。
ジョーくんは普通の人ではないからだ。
サイボーグだってことじゃない。
 
ジョーくんが、フランソワーズを奪うべき現実世界の最高の男性であり、それゆえにジャンと闘うことを宿命づけられているから…である。(ホントかよ〜)
 
で。
ジョーくんは負けちゃいました(涙)
 
フランソワーズはたしかに正気に戻ったけど…
ってか、戻ったように見えるけど。
だって、戻らなきゃ来週に行けないもんな(汗)
 
全っ然、正気になんか戻ってないっ!!!!
彼女はまだ完璧ジャン兄ちゃんのモノだぞ、ジョーくん〜!!!(涙)
 
彼女が空に見ていたのは、ジャン兄ちゃんである。
彼女の涙もジャン兄ちゃんのために流された。
ジョーくんなんて、「どうして、ここに?」とか言われちゃってるし(涙)。
 
ついでに言うと…
あの花火は、午前0時を象徴している…と考えられる。
つまり、大晦日(イブ)の終わり。神の時間、非日常的時間の集結を意味している。
ほんっと怪しいぞ、お前>自分
 
夜明けがくると、鬼は滅び、幽霊は消え、変化のモノはもとの姿に戻る。
そういうわけで、フランソワーズも、とりあえず日常の時間にもどった…ように見えるが。
 
ジョーくん〜〜〜(涙)
なぜフランソワーズをドルフィン号のキャビンに一人で寝かしとくの〜?(涙)
しかも、イワン抱いてるし(涙涙涙)
 
いや、ジョーくんがイケナイわけじゃないのである。
仕方ない。
これこそ、ジョーくんの敗北の象徴なのだ。
 
ドルフィン号のコクピット…日常的空間に、彼女「だけ」がいない。
兄とともに地上から消えたサホビメのように(涙)
 
そして…ジョーくんはなぜか赤子を抱いている。
残された天皇父子のように(涙)
 
でも…
私は、ほめてあげたい。
 
よくイワンを奪回したな、ジョーくんっ!!!
 
少なくとも、キミは天皇(夫)の座を死守したわけで。
エライっ!!!!
今までさわりもしなかったイワンを(笑)
やっぱり、最初のコト、根にもってた?>ジョーくん
ここ一番のときに、しっかりgetするっ!!!!
 
恐るべし、島村ジョー。(笑)
 
とりあえず、フランソワーズにとって、現実世界の理想の恋人はキミと決定したようなものである。ジャン兄ちゃんにはいつか勝てるかもしれないし、もし勝てなくても、実質的にはのーぷろぶれむである。(笑)
 
フランソワーズがブラコンなのは正しい。
強烈であればあるほどよい。
幻想世界が強固で限りなく美しいヒトの魂は、美しく、強いからだ。
 
ジョーくんなら、それに耐えるだろう。多分。
 
それにしてもさ〜、ジョーくん…
くどいけど、こういう時、彼女を一人で寝かしといたらダメだって、絶対…
「もう大丈夫」とか思って油断してなかったか?
 
「葵上の法則」を勉強しておくように。(笑)
この場合、イワンは夕霧ってことになるのか←やめれ
 
更新日時:
2001.12.27 Thu.
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Last updated: 2013/6/10